"How Was It For You?": 森鴎外の短編小説『ヰタ・セクスアリス』(1909年)から着想を得て、日本とイギリスにおける「人間関係と性の教育(RSE)」について探求するプロジェクト。
.......一人の女性が自分の先祖によって綴られた一冊の日記を見つける。
しかし彼女は、その日本語を解読することができなかった。
そこで、日本にいる従姉妹に連絡し、一体そこには何が書いてあるのかを尋ねる。
どうやら、ただの日記ではないらしい。これは、性体験の記録である。
恥じらいと好奇心の中で、二人は日記を読みすすめていく。
そこから何かが変わるだろうか。
気になる問いに答えを見出し、考えや経験を分かち合えるのか…。
しかし彼女は、その日本語を解読することができなかった。
そこで、日本にいる従姉妹に連絡し、一体そこには何が書いてあるのかを尋ねる。
どうやら、ただの日記ではないらしい。これは、性体験の記録である。
恥じらいと好奇心の中で、二人は日記を読みすすめていく。
そこから何かが変わるだろうか。
気になる問いに答えを見出し、考えや経験を分かち合えるのか…。
森鴎外の『ヰタ・セクスアリス』を読んでいた時、私はイギリスで「人間関係と性の教育(RSE)」の授業でLGBT+の家族を取り上げることに対する反対意見を耳にしました。この悲しい出来事をきっかけに、今回のアイデアは生まれています。森鴎外の小説に描かれている多くの事柄は今もなお決して時代遅れではありませんし、またRSEは現代に適切で包括的なものであるために、絶えずアップデートしていかなければならないことを実感しました。多様な性の経験を描き、それらを振り返り、語り合えるようなプロジェクトを作れないか。そう思ってこのアートプロジェクトは始まりました。
2022年5月の東京公演は、そのスタート地点です。このワーク・イン・プログレスでは、物語の中心に先祖の日記を読み解こうとする二人の従姉妹たちがいます。従姉妹たちは、日記を読み進めるにつれて、先祖の性生活について知るようになり、自分自身の性体験や性関係について振り返るようになります。公演に向けて、様々なバックグラウンドや年齢、ジェンダー、セクシュアリティの人々にアンケートとインタビューを実施しました。多様な人々の性にまつわる経験を反映すべく、実際の回答を録音したものが作品の中に含まれています。
このプロジェクトは、さらなる発展を目指します。次回、この従姉妹たちは会話を広げていき、友達、パートナー、他の親戚たちとも話をするようになります。登場する人物たちの言葉は、実際のアンケートやインタビューの回答から作られていきます。多様なバックグラウンドの人々の経験を織り交ぜることで、様々な声を舞台に乗せ、共感を生み出していくことを目指しています。
また、「国」の枠組みを越えた、様々なバックグラウンドのメンバーとのコラボレーションを通じて、このプロジェクトは文化的なつながりを強めていきます。このプロジェクトは、シリーズ化を目指しており、地元のアーティストやリサーチ協力者とともに、それぞれの場所に合わせたリサーチと公演をおこなっていきます。このシリーズは、2022年東京のパイロット公演に始まり、2024年にイギリス(未定)でエピソード1を展開するなど、複数年にまたいで実施する予定です。
2022年5月の東京公演は、そのスタート地点です。このワーク・イン・プログレスでは、物語の中心に先祖の日記を読み解こうとする二人の従姉妹たちがいます。従姉妹たちは、日記を読み進めるにつれて、先祖の性生活について知るようになり、自分自身の性体験や性関係について振り返るようになります。公演に向けて、様々なバックグラウンドや年齢、ジェンダー、セクシュアリティの人々にアンケートとインタビューを実施しました。多様な人々の性にまつわる経験を反映すべく、実際の回答を録音したものが作品の中に含まれています。
このプロジェクトは、さらなる発展を目指します。次回、この従姉妹たちは会話を広げていき、友達、パートナー、他の親戚たちとも話をするようになります。登場する人物たちの言葉は、実際のアンケートやインタビューの回答から作られていきます。多様なバックグラウンドの人々の経験を織り交ぜることで、様々な声を舞台に乗せ、共感を生み出していくことを目指しています。
また、「国」の枠組みを越えた、様々なバックグラウンドのメンバーとのコラボレーションを通じて、このプロジェクトは文化的なつながりを強めていきます。このプロジェクトは、シリーズ化を目指しており、地元のアーティストやリサーチ協力者とともに、それぞれの場所に合わせたリサーチと公演をおこなっていきます。このシリーズは、2022年東京のパイロット公演に始まり、2024年にイギリス(未定)でエピソード1を展開するなど、複数年にまたいで実施する予定です。
"How Was It For You?" 初演 (プロジェクトは制作中) 公演情報 5月18日(水):19:00 -プレビュー公演 5月19日(木):19:00-公演+トークセッション ★トークゲスト:額田 大志(作曲家、演出家) 5月20日(金):14:00-公演+トークセッション ★トークゲスト:How Was It For You? クリエイティブメンバー 5月20日:18:00-公演+トークセッション ★トークゲスト:滝口 健 (ドラマトゥルク、翻訳者) 場所:としま区民センター 小ホール 制作チーム・出演者 企画・作曲:フランチェスカ・レロイ 台本:ジョアンナ・ピドコック 演出・翻訳:How Was It For You? クリエイティブメンバー 出演: 小阪 亜矢子 (メゾソプラノ) リサリーサ(住吉 梨紗)(俳優) マクイーン時田 深山 (琴) 舞台監督:河合 京花 空間:林 愛弥 音響:中岡 尚子、森永 実季 フライヤーデザイン:伊川 絵理 撮影・編集:小嶋 宏維 制作協力:楊淳婷、砂川 舞 プロデュース:松尾 加奈 主催:Sound & Word Network |
協力
アンケートやインタビューにご協力くださったみなさま、NPO法人月面脱兎社、Alistair MacDonald、Voice Up Japan、イロタカ(SEX MUSEUM JAPAN)、東京dream行政書士事務所、蓮池奈緒子、市村作知雄、姜賢植、瀬戸瑞紀、成蹊大学文学部芸術文化行政コース インターン(岡部裕汰、粕谷光、関春花、鳥水梢、村上剛琉、村木碧唯)、宮坂遼太郎、池上彩乃
助成
公益財団法人東京都歴史文化財団アーツカウンシル東京【スタートアップ助成】、Help Musicians、文化庁「ARTS for the future! 2」補助対象事業